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2017/10/05

英語の勉強


当院には、英語圏の国の患者さんも、いらしてくださっています。

米軍基地や住宅が近い土地柄ではありますが、それ以外のご縁は、知人や医療機関からのご紹介によるものです。


私は語学が堪能というわけではないため、患者さんの日本語力と、鍼灸ならではの身体から体調を読み取る力のおかげで、成り立ってきました。


日本で生活をしていらっしゃる方ばかりなので、患者さんの日本語と私の英語では、患者さんの日本語力の方が勝ることが多く、日本語の説明で甘えさせていただくこともあります。


でも症状の訴えなどは、英語でもだいたいわかるので、遠慮なく言ってみて頂けたらと思います。


私の語学力は18歳の大学受験時がピークで、そこからはお恥ずかしながら、衰退の一途。
ただ下手でも喋ってみたり、コミュニケーションを取ろうとする気持ちだけは残っております。そして話す力よりは聴く力の方が残っています。


10-18歳までの9年間、英会話の先生が自宅に来てくれて週に1度はお話していたことが、少しは役立っているのかもしれません。


小学校の3年間は海外生活経験のある日本人の先生、中学校3年間はアメリカ人の先生、高校3年間はイギリス人の先生に教わっていました。


中学時代は市の交換留学生で夏休みをカナダで過ごしたりと、語学を学ぶ環境に恵まれすぎて、英語を学びたい欲が満たされてしまい、大学入学以降は、すっかり英語の勉強をサボってしまい、今に至ります。


四半世紀ほど前とはいえ、若い脳に刻んだ語彙は、書いたり、絞りだせば少しは出てきますが、やはり鍼灸の臨床で用いる言葉は新たに勉強が必要…。


海外で体を委ねて鍼灸治療を受けることは、ご不安もあるはず…。

より安心して治療を受けていただけるように、少しずつでも勉強をしていこうと思っています。


2015/06/21

【鍼灸との出会い】大学編2 卒業研究


実は大学時代の研究室の教授は、私が初めて出会った鍼灸師の資格を持つ方でした!

アメリカの大学にいらした頃に、テニスで足を傷めた際に、針を受けて、効果があったので、興味を持ち、帰国後大学で研究活動をする傍ら夜間に鍼灸の専門学校に通って資格を取得したと聞いています。

そのつながりで鍼灸師の専門学校の教員養成課程でも授業をお持ちで、そこの学生さんの卒業研究の指導もされていました。

あまり連呼する情けなくなってきますが、出来が悪い上に、当時は就職氷河期、ともかく4年生前半の就職活動が重要でしたので、いただいた研究テーマを遂行して卒業したいと思っていました。

私には、鍼灸学校の専門学校の学生さんと共同研究による「毫針電極の電気化学特性」、友人たちはそれぞれ温灸の熱伝導についてや、自律神経の機能についてのテーマを与えられました。

ちなみに毫針とは鍼灸治療に用いる針の種類の1つです。

講義の中でも金属の電気化学的な界面活性について学んでおり、その応用としての実験でした。

人体モデルとして生理食塩水を用い、そこに金属(針)が入ることで、イオン移動による微弱な電流が流れることを研究するというテーマです

私だけ共同研究者の方のスケジュール都合で、研究を9月までに終える必要があったので、就職活動が気になるものの早めに実験を進めることになりました。

私の共同研究者はKさんという3歳くらい年上の男性でした。

すでに当時日本で唯一の鍼灸大学を卒業して資格はお持ちの上、さらなる向学のために、鍼灸学校の教員養成課程に進学されていました。鍼灸が何かも知らず、何かお年寄りっぽいイメージを持っていたので、そんなにお若いのに鍼灸師の資格を取るなんて、非常に珍しい方だと思っていました。

謙虚で物腰もやわらか、一切のお肉類は食べず、色白で赤ちゃんのようなツルツル肌をされていて、同世代男性といえばガツガツ食べて飲む男子大学生しか知らなかった私は、初めてお会いするタイプの方でした。

学食でもギラギラしたものを食べ吹き出物を作る私に、油や肉を控え、野菜を多くとると肌が綺麗になりますよと教えてくださったのですが、当時の私は、全く聞く耳を持たず、今思えばとてももったいないことをしました。

一夏の間、連日研究室で、Kさんと、様々な径の針を生理食塩水に1mmずつ沈め、流れる電流を計測し続けました。

結果、皮膚表面と体内は電位差があるため、針という金属が刺入されることにより、ショートし、金属表面のイオン移動による微弱な電流、ファラデー電流が流れることがわかりました。

さらに医師を目指したいと話されていたKさんは、その後医学部に入り直し、現在は総合診療医をされています。

ちなみに、研究室仲間の1人も卒後、社会人を経て、猛勉強の末、医学部に編入、現在は皮膚科医をしています。

医師になるための努力がどれだけ大変なことか、身近で知っているだけに、鍼灸師になった現在も、常に勉強しなくては責任をもって人の健康を扱えないと思う日々です。


さて普通は秋に山場を迎える卒業研究を夏にほぼ終え、遅れていた就職活動を再開しました。

難航しましたが、ランドスケープデザインをする造園コンサルタント会社に就職が決まり、元々希望していた分野に進むことになりました。

先生の熱心な指導を裏切る劣等生ぶりで何度も迷惑をおかけしながらも、私も何とか無事に卒業しました。

「研究は、翌年度の全日本鍼灸学会に発表したらどうか」
「君も鍼灸師の資格をとりたまえ」とのお勧めがあったのですが、
「先生、まさか!」と笑って卒業しました。

これからは社会人1年生として勤めるだけで精一杯で、学会発表をする余裕はないという自覚がありました。

そして鍼灸なんて卒業のためにたまたまた出会ったテーマなだけで、今後の私の人生には無関係と思っていたのです。

まさか自分が鍼灸師になるとは…夢にも思いませんでした。

続きます…。

2015/03/27

【鍼灸との出会い】大学編1


はじめに→鍼灸師としてのあゆみ

よく鍼灸師になったきっかけを聞かれるのですが、一口にお答えしづらいので、「大学の卒業研究でテーマに取り組んだのがきっかけです。」とお答えしています。

まずは大変長い件になりますが、この大学の話を端折るわけにはいかず、まずはここから始めたいと思います。

1994年、私はお茶の水女子大学 生活科学部 生活環境学科 生活工学講座に入学しました。いつも履歴書に書く時に一行におさめるのに苦心します。

なぜそこを選んだかという高校時代の話になると、さらに長くなるので、詳しくは省いて、先に進みます。

さて、そもそも、生活科学部とは?ともよく聞かれるのですが、家政学部から移行した学部で、入学時には、3年生以上は家政学部、1、2年生は生活科学部という状況でした。

学部内には、食物、被服、児童などの区分けがあったのですが、その区分けも少し変わり、私が所属した生活工学講座は、被服と住居の理系的な部分の勉強をする感じでした。(私の能力では、うまくご説明できず申し訳ありません。)

高校時代は文系選択だったのですが、高校3年時にやはり工学部の建築学科に行きたかった…と思うようになりました。

ただ理転するのは、時間的に間に合わないし、浪人もしたくなく、二級建築士の受験資格が得られる家政学部住居学科を目指していました。

結局、お茶の水女子大学の生活工学講座は二級建築士の受験資格は得られないのですが、縁あって入学しました。

しかしながら入学してみると、文系から入学したのは3人くらいで、ほとんどが理系出身者。

高校の理系レベルの微積分、化学、物理の知識をすっとばして、大学レベルを学ぶこととなり、全くついていけず、大変な落ちこぼれぶりでした。

夏休みに高校時代の友人に化学のノートをもらい、特訓してもらって、何とか基礎を理解したほどです。

完全に向学意欲を喪失し、モラトリアムな大学生活でした。

自分の能力のレベルとあまりに乖離した勉強をすると、意欲が著しく低下することを身を以て体感しました。

とにかく最低限の単位を取得し、何とか4年で卒業することだけを目標にしていました。

今、思えば教職もとっておけばよかったのですが、家事能力のない私が家庭科なんて絶対教えられない…と諦めていました。

幾度となく、追試を受け、何とか進級だけは果たし、4年生に。

4年時に取り組む卒業論文のための、研究室を振り分けるのですが、なかなか決まらず、拾ってもらったのが、感覚工学研究室でした。

本当は建築系の研究室を希望していたのですが、希望者が多く、一生懸命勉強してきたのに、してこなった人と同じ条件で、くじやジャンケンで決めたくないという方の声に、確かにそうだ…とスゴスゴ引っ込んだのが、私を含む成績下位3名。

どういう因果か、この3人共に、追々々々試という聞いたことのないほどの試練を与えてくださった一番苦戦した科目の教授の研究室に引き取っていただくことになりました。

この2人とは未だに定期的に集まる仲…。そして在学中はお姿をみるたびに怯えていた教授は、本当の教育者であり、恩師であり、未だにお世話になっています。

そこで、鍼灸と出会うのですが、長くなるので一旦区切ります。

2015/03/26

鍼灸師としてのあゆみ



鍼灸師になって丸12年が経過しました。この期に、鍼灸との出会いとこれまでのあゆみについて、一度棚卸してみようとふと思い立ちました。

全く自分のためであり、拙い文でおはずかしいですが、しばらく徒然に綴ってみたいと思います。よろしくおつきあいください。


野口鍼灸 Noguchi Harikyu 
 
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