2017/10/08

透熱灸


こちらは、当院でメインで用いるお灸です。

灸:経穴いわゆるツボを熱で刺激することで、その道具となるのが、艾(もぐさ)です。

写真の黄色いフワフワが艾です。
ヨモギの葉っぱからできています。

この艾を色々な形に成形して用いますが、当院で多用しているのは、透熱灸というタイプのお灸。
(お灸教室でオススメしているのはまた別で、もっと手軽なタイプです。)

半米粒大の円錐状に捻り、お灸用の特別なお線香で火をつけます。
艾にも茶葉のように等級があるのですが、お肌の上で直接燃やすタイプの透熱灸には、最上級のグレードのものを用いています。

夾雑物が少なく、フワフワしているものほど良いものとされ、シュッと燃えてくれるので、心地よいお灸になります。

捻り方にもコツがあり、崩れない程度にやわらかくホワッと捻るとあまり熱くなりません。

学生時代はペーパータオルの上にまずお灸をして、穴が開かないように、程よい温度のお灸がひねることができるようになったら、人にお灸をしていいことになっていました。

でも、実技のテストで先生に凝視されていると手汗が噴き出し、硬くボソボソしたあつーいお灸になってしまう…というのも今となっては懐かしい思い出です。

今は熟練度が増したのか、手に潤いがなくなったのか、汗でお灸が湿ることもなくなりました。

目的に応じて、刺激量や数を調節するのですが、基本的には、ホワッとした心地よいお灸をしています。もちろん火傷や跡にならならないように細心の注意を払っています。

「灸を据える」というとお仕置き的な意味がありますが、実際には飛び上がるような熱いお灸を我慢する必要はありません。心地よくて効果があるギリギリのラインを目指しています。
このお灸、開業して一人の患者さんにつきっきりで治療ができる環境となり、鍼を刺しておく間に、ゆっくりたっぷり使わせてもらうことで、改めて効果を実感しています。





艾(もぐさ)です。お肌の上で直接燃やす透熱灸には、最上級のものを使います。黄色くて夾雑物が少ない、ふわふわのものほど、等級が高くなります。


細く捻っていきます。

円錐状に艾をひねります。大きさはお米の半分くらいですお灸用の太めの線香で火をつけます。

ほんわりひねると、シュッと素早く火が通ります。

大変小さいですが、火がお肌に触れるとさすがに熱いので、触れるか触れないかのところで、施術者の指で調整します。

火傷や跡にはならないようにしています。
紛らわしいですが、跡のように見えるのは元々あるシミです…すみません…。



野口鍼灸 Noguchi Harikyu 
 
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