2018/05/10

妊娠を希望されているご夫婦へ

今、麻疹が流行しています。
一番効率的に予防できる方法は予防接種なのですが、過去の制度が変遷しているので、生まれた年によって予防接種を受けていない世代の方がいて、特に成人がかかりやすい状況になっています。1978年に麻疹の予防接種が義務化される以前の生まれの方、また2回接種が義務化される1990年より前の生まれの方は、接種していなかったり、抗体が十分についていない場合があります。

各自治体では、妊娠を予定・希望している女性とその配偶者は、麻疹や風疹の予防接種費用の助成が受けられるようになっています。当院の近隣自治体の助成につきましては、以下をご参照ください。


また、今流行しているのは、麻疹ですが、風疹は妊娠初期の女性がかかると、お腹の中の赤ちゃんに生まれつきの障害をもたらす危険があります。そのため、神奈川県では「風疹撲滅作戦」を実施しており、今年度中は妊娠を希望するご夫婦を対象に無料の風疹抗体検査を実施しています。

受けられる医療機関のリストや詳細については、以下をご参照ください。
http://www.pref.kanagawa.jp/docs/ga4/cnt/f420454/

[風しんワクチン接種歴の学年・年齢の目安]
http://www.city.zushi.kanagawa.jp/…/kenk…/kenkou/p04299.html

体力があったり、周りの方が予防接種を受けていて昔より流行しなくなったために、これまでかかってこなかった方も多いかと思いますが、ご自分の周りの病気や妊娠中などで予防接種が受けられない方など弱い立場の方を守るためにも、母子手帳などで予防接種歴を確認してみてください。わからない方は抗体があるかを調べたり、ない方は今からでも予防接種を受けてみてはいかがでしょうか?

もちろん予防接種も100%ではありません。それでも大切な人を守る手段として、リスクとベネフィットを天秤にかけてみた上で、ご判断いただけると良いかと思います。ちなみに私は予防接種を受けるか否かを判断する時の指標として、思わぬ天災、事故、大病、政情などで、今の衛生状態、栄養状態、健康状態が崩れた時に自分が後悔しないか…ということを考えています。

また当院で取り扱っているのは鍼灸という古からの技術ですが、古典の医案を紐解くと、人の命や国を守ることは、感染症との戦いは切っても切れないことがわかります。薬やワクチン、外科手術、栄養・衛生環境の向上などは、寿命を伸ばし、新生児死亡率を下げてきました。新しい技術と古い技術、両方ともパーフェクトではないところはありますが、それを補い合い、良いところを使っていくことが大切だと思っています。
野口鍼灸 Noguchi Harikyu 
 
ご予約 080-3125-0705  
 
 不定休
ゆっくりやわらかな治療を行う女性のための逗子の鍼灸室です